錦絵のロマンティックが止まらない

ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信

@名古屋ボストン美術館

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作品の残存数が少なく、その8割以上が海外に在ることから日本での展覧会の開催が最も難しい浮世絵師、鈴木春信。

植物系の絵具が中心のため光によって退色しやすいので、アメリカのボストン美術館の所蔵品の中には展示すらされないものもあり(なのでクオリティが保たれている)、今回やって来た作品も展覧会の前後5年間(計10年間)は公開展示しないっつー条件付きだったそうで。

…こりゃかなり貴重な体験になるぞ~なんとしても観るべし!と意気込むも、例によって期間終了間際に駆けつけるワタシ。(いい加減このクセ直さんといかんな)

 

何事も最初に始めた人って凄いと思うけど、春信もそういう人なんですね。錦絵の創始者としての活躍、その影響力に触れてさらに春信のファンになったわ。

優雅でお洒落で色気があって、カラフルだけど植物由来のやさしい色合い。豊かな発想力で描かれた情景はどこまでもイメージが膨らんで観飽きないのよね。

ただ私が一番好きな、大浮世絵展で観て一目惚れした「雪中相合傘」は今回無かったぁぁぁ。て、あれは大英博物館だもんな。他の絵師が摸して描いたのはあったけどむむむ…もう1度本物が観たい…

でもこれほどの規模の春信展を観れたことは本当に良かった!

 

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あんまり素敵だったもんで図録も買っちまった。

貴重な作品に囲まれて春信の世界に浸れていい時間を過ごせましたわい。

 

そんな名古屋ボストン美術館だけども、2019年3月で閉館が決定している。残念です…

 

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