空の大怪獣 ラドン (1956 日本)
『ゴジラ KOM』を観てからラドンのことが気になりすぎて、だって、ゴマすりくそバードだのメキシコイキリバードだの中間管理職だのえらい言われようだもんで。笑
そもそもどんな奴だっけ?と思って観てみた。
ラドン自身の魅力もあるけど、前半と後半でガラッと雰囲気が変わるのが面白いですなあ。前半の不気味さハンパなくてサスペンスタッチで引き込まれる。ヤゴがめちゃくちゃ怖い! あんなのが庭先に現れたらチビってまうわ。ラドンが大空に飛び出してからの後半は一転して豪快なスペクタクルにワクワクの素晴らしき特撮の世界であった。
ラドンの飛行によって発生するソニックブームの威力とか地上で暴れて街が壊滅していく様は、大規模災害や核的なものを彷彿とさせる怖さもあるけど(怪獣映画全般そうだけど)、CGなしでそういうリアルさを今観ても感じられるんだもの、当時の特撮技術って本当に凄い、見応えあり。
ラストはまた何とも言えないもの哀しさで、切ないねぇラドンも… 。ゴジラ同様、ラドンがラドンになったのは人間のせいなのにさ。
ともあれ、これが東宝の怪獣映画としては初のカラー映画ということで、華々しいデビューを飾ったラドン。ルックスも鳴き声もカッコよく、ゴジラ、モスラと共に東宝三大怪獣として人気を博しそれなりに活躍するけど…
知名度はやや低め? 海外では勝手に「ロダン」て呼ばれとるし、『KOM』でついにハリウッドデビュー果たすも変にキャラ付けされて残念なあだ名でネタにされ、過去作(『三大怪獣 地球最大の決戦』←めっちゃ面白い!)まで引っ張り出してイジられとる…そんなラドンが私は大好きになりました。結果、ゴマすりくそバードのおかげかもしれんけど。笑